厚真町本郷のかしわ公園野球場で26日、同町の冬の一大イベント「第18回あつま国際雪上3本引き大会」(同実行委員会主催)が開かれた。町内外から55チーム、約800人が出場して熱戦を繰り広げた。優勝は恵庭市の「1or8(ワンオアエイト)」で、初出場で頂点に輝いた。
雪上3本引きは、厚真町発祥の冬のスポーツ。1チーム8人(選手登録は16人まで)で2チームが対決し、雪上の特設コートに設置した3本の綱(長さ16メートル)のうち、制限時間(40秒)内に2本を自陣に引き込めば勝ちとなる。試合は3セットマッチで行い、2セットを取ったチームが勝利する。
大会では、出場チームが18ブロックに分かれて予選リーグを行い、上位2チームが決勝トーナメントに進出した。試合が始まると応援に駆け付けた来場者から「行け!」や「頑張れ」など声援が送られ、勝敗が決まると大歓声が上がった。
優勝したワンオアエイトのキャプテン、松林賢史朗さん(32)は「まさか勝てると思わなかった。みんなで団結して優勝することができた」と笑顔を見せた。
チーム名の由来は「イチかバチか」で、メンバーは8人のみ。全員が陸上自衛隊の自衛官で、鍛えた肉体と素早いフットワークで綱を自陣にたぐり寄せ、強豪チームを破った。
松林さんは、2018年9月の胆振東部地震後、災害派遣で同町に入った経験を持つ。「大会で厚真町に来て、復興が進んでいることが分かった」と話し、「町を盛り上げるため、(来年も)また出場したい」と意欲を見せた。
準優勝はフォレスターズ、3位はおパンツアップ塾苫小牧、4位が天照(以上、苫小牧市)。閉会式終了後、実行委の池川徹実行委員長は「今年は初出場のチームが躍進した。来年も多くのチームに参加してほしい」と述べた。