機能充実、対応力向上へ 消防本部と厚真支署の移転工事着々 女性専用室を新設 胆振東部消防組合

  • ニュース, 白老・胆振東部・日高
  • 2025年1月24日
胆振東部消防組合消防本部と厚真支署、消防団拠点施設の完成イメージ図(提供)
胆振東部消防組合消防本部と厚真支署、消防団拠点施設の完成イメージ図(提供)
厚真町京町の工事現場。外構工事が行われている
厚真町京町の工事現場。外構工事が行われている

  胆振東部消防組合は、厚真町錦町の消防本部と厚真支署を町京町に移転し、2026年3月に新庁舎を完成させる。建物や電気設備、機械設備、外構工事を合わせた総事業費は20億8010万円。女性職員向けの専用室を新設するほか、消防団拠点施設の機能を充実させ、地域住民の訓練などに活用する。

   新しい消防本部と厚真支署は鉄筋コンクリート造り一部3階建て、延べ床面積2173・27平方メートル。1階に車庫や同支署の事務所、防火衣ロッカー、仮眠室などを配置した。2階は本部事務所のほか応援隊受け入れ施設も備え、大規模災害時に応援に入る消防隊の活動場所を提供する。訓練に活用する鉄筋コンクリート造り6階建ての副塔も設置し、職員の対応力向上に励む。

   現庁舎は洪水浸水想定区域にあり、老朽化と機能強化のため移転を計画。24年10月の同組合議会で承認された。新庁舎の延べ床面積は現庁舎の2倍以上となり、これまで車庫内に縦列駐車していた消防、救急車両を並列で駐車でき、出動時間の短縮や安全面の確保につながる。屋上には地域住民が避難できるスペースも確保した。

   また、新庁舎完成後の26年4月、東胆振1市4町の消防通信指令業務が苫小牧市消防本部に統合され、本部からの指令で同組合指揮隊の迅速な出動が可能となる。

   新庁舎の建設工事は昨年11月から始まり、現在は外構工事が行われている。同組合は「新庁舎の完成により、多様化する災害に対応するための専門的資質を向上させることができる。地域住民の方の訓練や広報活動にも活用したい」としている。

過去30日間の紙面が閲覧可能です。