アイスホッケー世界ランキングの直近1位は男女ともカナダ。過去4年間の世界選手権と開かれた五輪の順位をポイント化する仕組みで両大会各優勝には最大点数が付与され、2位以下にも順位に応じた点数が付けられる「パワー」の尺度だ。日本は1998年自国開催の長野大会以来五輪出場がない男子が24位。
一方の女子は7位につけている。ソチ、平昌、北京に続く4大会連続の出場を目指してミラノ・コルティナ冬季五輪最終予選G組を6日から苫小牧で迎える。計3日間、出場権の首位通過を競う対戦相手は中国12位、フランス13位、ポーランド20位だが、代表の飯塚祐司監督は先月の会見で「世界ランキングは気にしていない」と断言した。なぜなら、日本は13年のソチ五輪最終予選では、尺度の上で第3シードからの〝下克上〟で出場権を獲得。対戦各国を侮らず「1試合ごとにタイトな展開になるはず」と想定し、直前練習をほぼ極秘裏に進めて戦術練度を存分に高めているもようだ。
当地出身のFW前田涼風選手は先週、「楽しんでプレーして見る人に力を与えられるよう頑張りたい」と語った。選手に送り返すべき「パワー」は何か。今回はホーム戦ゆえ、われらの定量化されぬ応援の熱意ではないかと思う。(谷)