明治安田J1リーグは14日にG大阪―C大阪の「大阪ダービー」で開幕する。最終節は12月6日。来季から欧州と同じ夏開幕に移行するため、現行方式での開催は一区切り。試合ベンチ入りメンバーの上限は18人から20人に拡大され、控え選手は9人に増える。
優勝争いは神戸、広島、町田の昨季上位3チームが軸か。神戸は、鹿島以来となる2クラブ目の3連覇に挑む。昨季MVPの武藤が残り、流出を最小限にとどめた。大迫ら2連覇を知る主力がそろい、陣容は盤石だ。
広島は昨季、終盤で痛恨の失速。4年目を迎えるスキッベ体制で10季ぶりの優勝へ向かう。攻撃陣は昨季最多の72得点。磐田で19点を奪ったジャーメインが融合できるかがカギだ。初のJ1で快進撃を見せた町田は、勝負の2年目。攻守に徹底された独自のスタイルは時に批判も集めたが、その地力が問われる1年になる。
上位3チームと同様に、昨季4位のG大阪、6位東京Vも監督が続投。浸透した戦術でさらなる躍進を狙う。浦和は夏のクラブ・ワールドカップも見据えて積極補強。多くのクラブが獲得を狙ったマテウスサビオの加入は大きい。
監督交代で巻き返しを期すのは8チーム。成長の段階にある序盤は我慢の時間が続くかもしれないが、「進化」の過程を見る楽しさもある。中でも高い注目を集めるのが、鬼木監督率いる鹿島だ。ボールを支配する新たな攻撃サッカーへ転換し、王座奪回を目指す。
復権を期す川崎、横浜Mは変わらず戦力が高く、新監督が見せる手腕も楽しみ。ロドリゲス新監督の柏は、変貌の予感が漂う。名古屋は復帰したマテウスカストロが、以前のように輝けば面白い。
復帰組の清水、横浜Cは、過去の反省を踏まえ、1年を通して安定した戦いができるかがポイント。岡山は初のJ1挑戦。戦力的に厳しいが、攻守に果敢なスタイルで下馬評を覆す戦いを狙う。