11月1日に町制施行70周年を迎える白老町は20日、記念式典を町中央公民館で開いた。町内外から関係者や来賓ら約200人が参列し、まちの節目をともに祝った。
式典は、道南岳風会白老支部の髙橋美雪さん(32)と上河都都子支部長(74)による祝吟で幕開け。町民憲章を白老東高校3年の堀部京華さん(17)、佐藤颯音さん(18)、北海道栄高校2年の仙田朔さん(17)、髙橋有さん(17)の4人が読み上げた。大塩英男町長は小中学生8人と子ども憲章を朗読した。
大塩町長は式辞で「共に築く希望の未来 しあわせ感じる元気まち―という将来像実現に向け、人とのつながりを大切に、先人たちが築き上げた掛け替えのない古里白老を受け継ぎ、町民の皆さんと守り育て、次代を担う子どもたちに引き継いでいく」とあいさつ。来賓の戸田安彦道議や町議会の小西秀延議長、つがる市の倉光弘昭市長、仙台市の藤本章副市長(郡和子市長の代読)もそれぞれ祝辞を述べた。
続いて町政功労者として町議10期、議長を2度務め、昨年10月で議員生活に区切りを付けた松田謙吾さん(82)に大塩町長が表彰状を手渡した。
このほか、白老ふるさと昔話制作事業実行委員会によるアイヌ民族の昔話「金の声 銀の声」を上映し、白老アイヌ協会の会員ら16人のムックリ(口琴)演奏、アイヌ古式舞踊、白老観光大使の牧千恵子さんによるバイオリン演奏が披露され、盛大な拍手を浴びた。
白老は1954年に白老町となった。白老牛やたらこを名産品とし、紙や化粧品の生産拠点となり、近年は民族共生象徴空間(ウポポイ)の設立で多文化共生を発信する地としても注目されている。