白老東高校(大木康弘校長)は8日、1年生の総合的な探究の時間の授業を行い、大塩英男町長(52)らまちづくりに関わる3人の講話を聞いた。生徒56人は町の現状やまちづくりへの思いに耳を傾け、11月には大町商店街のフィールドワークも予定している。
大塩町長は町長を志した理由などを述べ、「まちの新たな魅力を引き出し、皆さんのような若くて優秀な人たちに住んで働いてもらえるまちにしたい」と力を込めた。生徒たちには「インターネットで誰とでもつながり、何でも調べられる時代だからこそ、人とのつながりや自分で考えることを大切にして」と呼び掛けた。
町経済振興課観光振興グループの荒大樹主事(29)はウポポイの開業効果による特急の停車増や道路の拡幅、ホテルの増加といった町内の変化を紹介。近年増え続ける訪日客の関心やニーズが「物質的なモノ消費から体験などのコト消費に変化している」と解説し、まちづくりを考える際のヒントを提供した。
同校の地域コーディネーターで町議の佐藤雄大さん(31)は、町内出身者から見たまちの魅力を紹介したほか、今後の地域探究の進め方をアドバイス。「皆さんならまちづくりに対する素晴らしい提案ができると信じている」とエールを送った。
町大町から通う松山英丞(えいすけ)さん(15)は「新しい店を作るより、今ある店を盛り上げるためにできることは何か―と考えながら、次につながる提案をしたい」と話した。生徒たちはフィールドワークを経て、12月に学習のまとめを発表する。