白老手打ちそばの会(宮武美智子会長)は苫小牧保健所からめん類製造業の許可を取得し、9月1日の白老町主催軽スポーツ祭りで昼食用のそばをワンコイン程度で参加者に提供する予定だ。同会は町中央公民館の調理室を拠点に活動する町民サークルで、これまでは会員が打ったそばを同室で振る舞うか、生そばを持ち帰ってもらうしかなかったが、許可を取得したことで打ちたてのそばを不特定多数の人に振る舞うことが可能になった。
同会は2018年11月に8人で発足。22年4月に全麺協(東京)の北海道支部加盟団体となり、昨年10月には副会長の●【99cb】田豊司さん(74)=町日の出町=が全麺協最高段位のそば道5段に合格した。現在は7~80歳の32人が所属する。
これまでは町内の福祉施設や婦人団体の招きに応じてそば作りを指導したり、ボランティアで子ども食堂にそばを提供したりしてきた。宮武会長(72)=町大町=は「白老に手打ちそばの文化を広げ、そばのおいしさや手打ちそばの楽しさを広く知ってもらいたかった」と許可取得に挑戦した理由を語り、「地域行事での提供が可能になったことで魅力を伝えることができる」と目を輝かせる。許可は7月26日付で、2030年10月までの6年間有効という。
宮武会長らは今月、許可後初の試食体験会を開き、打ちたてのそば約20食を振る舞った。友人3人で試食した町末広町の大江利子さん(78)は「歯ごたえがあり、めんとつゆの量もちょうどよくておいしい」と話していた。10月にも町文化団体連絡協議会主催の行事で提供する予定という。