白老町のNPO法人ウテカンパ(田村直美代表)は21日、食と国際交流、防災をテーマに「チャムチャム・ザ・ワールド」を町中央公民館で開いた。「チャムチャム」はアイヌ語で「もぐもぐ食べる」を意味する「チャムセチャムセ」を縮めた造語。ベトナムや中国、フランスなどの外国人14人を含む町民ら計90人が各国の料理を堪能し、しらおい防災マスター会の講話に耳を傾けた。
参加者は同会の会員と対話しながら町内各地の津波避難先を確認したほか、警報音の違いを実際に聞き、緊急時の身の安全確保について学んだ。消防隊員の説明を受け、訓練キットで心肺蘇生の方法も体験した。
昼食には五つの国や地域の出身者がそれぞれの郷土料理を提供し、食事にまつわる風習を語り合いながら料理を味わった。親子3人で参加したベトナム出身の会社員ヌウエン・シュエン・クィさん(43)=町川沿=は「まちの皆さんと交流しながら災害の備えに必要なことを学び、命を守る技術を知る経験ができた。ありがたい」と話していた。