血糖の変動を可視化 持続血糖モニター機器

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  • 2024年7月23日
血糖の変動を可視化
持続血糖モニター機器 

 

 糖尿病患者は心筋梗塞や脳卒中などの合併症を防ぐため高い血糖値を下げる必要があるが、下げ過ぎは好ましくない。治療最適化の一助として、薬や食事、運動などによる血糖の変動を患者が把握できる測定器が幾つか登場している。東京慈恵会医科大学付属病院(東京都港区)糖尿病・代謝・内分泌内科の西村理明主任教授に話を聞いた。

 ▽高過ぎず、低過ぎず

 糖尿病になると、食事で摂取した糖をエネルギー源としてうまく利用できない。「余った糖が血液中に増えた状態が続くと血管を傷めます」

 治療のポイントは、血糖を下げるさまざまな飲み薬やインスリン注射を患者の病態に応じて段階的に使用し、合併症を予防すること。しかし、下げ過ぎると心臓や脳血管の合併症は減らず、逆に死亡リスクが高まるとの研究報告もある。

 西村教授によると、患者が気付かない夜間の低血糖で血管収縮や血圧上昇などが生じ、合併症を引き起こす恐れがある。「高血糖も低血糖もなく、一日を通して血糖がなだらかに推移するのが理想です」

 血糖管理の指標としては、過去1~2カ月の血糖の平均値を反映する「ヘモグロビンA1c」があるが、変動の様子までは分からない。

 ▽スマホに表示

 近年、医師の指導の下で患者が使用する「持続血糖モニター(CGM)」の機器が出ている。

 上腕や腹に装着したセンサーが皮下組織の液体(間質液)のブドウ糖濃度を連続して測定し、スマートフォンなどに表示する。この濃度は血糖と相関があるのでリアルタイムに血糖値を推測でき、上昇・下降の傾向もグラフで分かる。家族や医師も患者の同意を得て遠隔でデータを共有できる。

 インスリン使用中の糖尿病患者はCGMの使用に際し健康保険が利く。インスリンではなく飲み薬で治療中の患者は保険適用外のため、CGMを保険診療と併用することは原則認められていないが、6月から一部の機器で可能になる。

 「インスリン未使用の患者も年に1~2回程度、血糖変動を測定し、平均値には表れない就寝中の低血糖、食後の高血糖の時間と程度が分かれば、より適切な治療や生活習慣につながるでしょう」と西村教授は話している。

 (メディカルトリビューン=時事)

 ◇       ◇

 東京慈恵会医科大学付属病院の所在地は郵便番号105―8471 東京都港区西新橋3の19の18。電話(0570)032222。

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