白老東高校(大木康弘校長)の1年生58人は3日、仙台藩白老元陣屋資料館(町陣屋町)を6月に訪問して学んだ成果を同校体育館で発表した。同資料館友の会の川西政幸会長(80)ら3人をゲストに迎え、まとめた文書をスクリーンに映しながら説明した。
総合的な探究の時間の一環で6月20、21両日、同資料館のボランティアガイドで先輩でもある2、3年生計3人の案内を受けながら、白老での国指定史跡「白老仙台藩陣屋跡」の誕生や幕末北方警備史について学んでいた。
この日は、4人ほどの計16班がそれぞれ発表。元陣屋が築かれた理由や構造、史跡内のアカマツ、絵図、備頭(指揮官)を務めた三好監物や代官の草刈運太郎―といった12項目の切り口を選んでマイクを握り、「台風で倒れた陣屋のアカマツは木彫材として使い、白老の木彫家たちがフクロウやクマなどを彫った」「三方を山や川に囲まれた地形で、攻めにくい構造であることが白老に陣屋を築く理由になった」などと語った。
川西会長は「毎年発表に立ち会っているが、事前学習がしっかりなされているせいか成長を感じる」と感心した様子。「館のガイド活動やまちの新たな歴史、文化にも目を向けて」と期待を寄せた。