「まちをデザインするワークショップ」が5月31日、苫小牧市表町のまちなか交流センター・ココトマで開かれた。市内の高校生が郷土のまちづくりを考える催しで、生徒15人が参加。「交流人口が増えるようなJR苫小牧駅周辺エリアのデザイン」をテーマに意見を交わし、大型カフェの開設や苫小牧の工業製品を活用したライトアップイベントなど、多様なアイデアを提案した。
市内の小中学生を他自治体に派遣する市こども研修事業を受託するトートー事務機(市元中野町)が、同事業の一環で企画した。派遣時に同行して小中学生をサポートする高校生スタッフの選考を兼ねており、生徒たちはまちの在り方を考え、実証実験し、結果を発表会で報告する。
この日は、市未来創造戦略室の担当者や人の流れに関する研究者から、まちづくりに関する基礎知識を学習。4グループに分かれて意見交換し、内容を模造紙にまとめて発表した。アルミや紙など苫小牧を代表する工業製品を使って苫小牧駅をライトアップし、人が集まるような空間づくりをする、災害発生時には炊き出し用のかまどになるベンチを置いた広場をつくる―など、さまざまなアイデアを出した。
意見交換は今後も継続し、アイデアの内容を深めて実証実験を実施。9月ごろに予定する発表会で一連の取り組みを報告する。参加者の川東結月さん(苫小牧西高1年)は「中学生の時にこども研修に参加して楽しかったので、高校生になっても何かで携わりたいと思っていた。駅周辺について深く考える機会はなかったので、とても勉強になる」と語った。