小泉進次郎農林水産相は15日、コメの作柄を示す作況指数や収穫量調査といった統計の見直しの方針について、16日午後にも発表する考えを明らかにした。福島県内を視察後、福島市で記者団の取材に応じた。
農水省は2024年産米の作況を平年並みとしてきたが、コメの価格は高止まりし、統計の正確性が疑問視されていた。小泉氏はこうした指摘を「真正面から受け止める」と述べ、「基盤となる統計への信頼を回復しなければ、中長期のコメ政策は立案できない」と強調した。
また小泉氏は今後のコメ政策について「(コメを)作りたい方には作れるような環境を国はつくるべきだというのが世論の大勢」と語り、増産への意欲を示した。
小泉氏は沿岸部や中央部の農林水産事業者などをそれぞれ視察し、意見交換した。社会問題となっているコメの価格の高止まりを巡っては、同県南相馬市の農業関係者がコメ不足の原因や実態について疑問を呈した。これに対し、小泉氏が「何が起きているかまだ十分に見えていない。しっかり解明する」と応じる場面もあった。