安平町早来北進のときわ公園スケートリンク場で26日、「2024年度胆振地方消防訓練大会」(北海道消防協会胆振地方支部主催)が行われた。胆振管内11市町から12消防団の114人が参加し、来賓や見学者が見守る中、消防用ポンプ車や小型ポンプで放水するまでの動きを競った。優勝はポンプ車操法の部で西胆振行政事務組合豊浦消防団、小型ポンプ操法の部で同組合壮瞥消防団が選ばれた。
同大会は、消防団員の士気高揚や消防活動の充実などを目的に3年に一度、胆振管内の市町を会場に行われている。ポンプ車操法の部と小型ポンプ操法の部の2部門で、準備から火に見立てた的に水を当てるまでのタイムや消防用器具の取り扱い方、手順などを審査員が採点して順位を競う。前回21年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止しており、6年ぶりの開催となった。
競技が始まると、参加者は火災発生時と同じように機敏な動きでホースを運び、真剣な表情で的を目がけて放水した。閉会式で、審査委員長を務めた西胆振行政事務組合の大西靖消防署長は「全体的に節度や活気があり、訓練の成果を発揮できた大会だった」と講評し、「経験を生かし、地域の防火、防災活動のリーダーとして活躍してほしい」と呼び掛けた。
ポンプ車操法の部で優勝した豊浦消防団の吉川秀明団長は「団員が減る中、昨年、町内で働くベトナム人が入団した。言葉の壁はあったが、頑張った結果、優勝できた」と胸を張る。
安平消防団は小型ポンプ操法の部で準優勝し、同消防団の黒川忠明団長は「地元開催ということで、いろいろな業務がある中、選手は一丸となって訓練し、技術を培った。これからも住民の生命や財産を守る活動を続けていく」と述べた。