高齢者を対象にした調査で、2人以上の人と一緒に食事をすることが低栄養を防ぐのに役立つ可能性があると、大阪公立大大学院などの研究グループが発表した。
研究グループは1996~2005年、愛知県日進市に住む64~65歳の男女2865人のデータを基に、一緒に食事をする人の数を「なし」「1人」「2人以上」の3グループに分け、食事摂取量との関係を調査した。
分析の結果、エネルギーや主要栄養素(たんぱく質、脂質、炭水化物)の摂取量は、「なし」グループと比べ、2人以上と一緒に食事するグループで顕著に多かった。また、食品の種類ごとの解析では、2人以上と一緒に食事するグループは、米や肉、油脂、野菜、果物、キノコを多く食べていることも分かり、量だけでなく多種類の食品を取っていた。
研究グループは「他の人がいることで行動が変わる『食事の社会的促進』が関係している可能性がある」と考察している。
(メディカルトリビューン=時事)