夏本番を前に、早くも夏物商戦が熱気を帯びている。今年も厳しい暑さが見込まれる中、日傘や冷感スプレーなど、猛暑対策グッズの販売が好調。省エネ機能のあるエアコンも売れ行きを伸ばしている。

　ハンズ新宿店（東京都渋谷区）では、猛暑の到来が早くなるのをにらみ、日傘やアームカバーといった紫外線（UV）対策商品を集めた売り場を、昨年より1カ月早い3月に設置した。関連商品の5月16日～6月15日の売り上げは、前年比約1・4倍に伸長。衣類やシーツに吹き掛けるときわ商会（東京）の冷感スプレー「ひんやりシャツシャワーストロング　レベルGOD」は、1カ月で約1800本売れた。

　気温の上昇に伴い、エアコンの需要も拡大。家電量販店のビックカメラでは、6月9日からの1週間の販売が前週比で2割弱増加。中でも省エネタイプが人気だ。「（工事スケジュールに余裕のある）真夏のピーク前に購入を検討する人が、年々増えている」（広報担当者）という。

　化粧品でも暑さに対応した商品が広がる。コーセーは、汗によるメーク崩れを防止するスプレー「メイク　キープ　ミスト　EX」で、ひんやり感が得られる夏季限定タイプを展開する。汗によるべたつきや臭いを抑える商品も好調に推移し、花王では、汗拭きシートなどの売り上げが前年を上回っている。