猛暑に備える緑のカーテン 日差し遮り癒やし効果も

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  • 2024年6月27日
猛暑に備える緑のカーテン 日差し遮り癒やし効果も

  ゴーヤやアサガオなど、つるを伸ばす植物を窓の外で育てて暑さを和らげる「緑のカーテン」。花や実を楽しめ、癒やし効果も得られる。猛暑が予想される夏を前に、始めてみてはどうだろうか。

   積水ハウス(大阪市)によると、すだれには日差しの熱の50~60%を遮る効果があるが、緑のカーテンの効果はさらに高く約80%に上る。張り方を工夫し、窓の近くの地面やベランダに日が差さないようにすれば、こうした物からの放射熱も防げる。また、葉から水分を放出して温度を低く保つ性質があるため、緑のカーテン自体が熱をため込むこともない。

   NPO法人緑のカーテン応援団(東京都板橋区)の石川るり子理事は「室温は最大3度ほど下がりますし、放射熱が減るため体感はもっと涼しいです」と話す。

   石川さんによると、用意するのはプランター、土、ネット、支柱、肥料、苗か種など。「初心者へのお薦めは、育てやすく茂りやすいゴーヤです」。苗なら6月中に植えるとよく、カーテンの完成は遅くなるものの種から育てることもできる。

   容量40リットル以上のプランターに2株植える。プランター二つに2株ずつ植えるとなおよい。土は「市販の培養土に、腐葉土を3分の1混ぜます」。

   ネットをぴんと張るのも重要。そのためにはネットの上端と下端に支柱を1本ずつ、縫うようにくぐらせる。上の支柱は物干しざおで代用し、下の支柱はプランターを重しにするなど、自宅の環境を生かす。

   つるが1メートルほど伸びたら先端をちぎる。子づるがたくさん出るので、ネット全体を覆うよう誘引する。水やりは、梅雨までは土が乾燥したとき、梅雨明け後は朝夕たっぷりと。葉が茂るスピードが鈍ったり、色が薄くなったりしたら肥料を与える。

   サカタのタネ(横浜市)広報担当の藤田杏奈さんは「花ではセイヨウアサガオが育てやすいです」と薦める。慣れてくればキュウリや小玉スイカ、ミニメロンなど、楽しみが広がるという。

   緑のカーテンを育てた約500人を対象に同社が実施したアンケートでも、「花や緑の癒やし」「食べる楽しみ」など、さまざまな利点が挙がっている。

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