大手ゼネコン鹿島とソフトバンク子会社の「BOLDLY(ボードリー)」(東京)などは26日、特定の条件下でシステムがすべて操作する「レベル4」の自動運転でバスを運行する許可を取得したと発表した。民間では初めてで、7月以降に羽田空港近くの複合施設「羽田イノベーションシティ」内で運行を開始する。
自動運転バスは最高時速12キロで、1周約800メートルの公道とみなされる区間を走る。運行状況は茨城県境町の遠隔監視センターで管理する。レベル4は車内に人員を配置する必要はないが、当面は乗車案内や事故発生時の現場対応などのためにスタッフ1人を乗車させ、乗客を最大で10人運ぶ。
この区間では現在、運転士が同乗して危険を察知した場合に手動運転へ切り替える「レベル2」で自動運転バスを運行している。レベル4での運行に当たり、センサーで障害物を検知する範囲を拡大したほか、緊急車両のサイレン音を検知して自動で停車するシステムなどを開発した。将来は、遠隔監視で運行できるようにし、羽田空港との間を結ぶルートの走行を目指す。