イスラエルが13日未明にイランの核関連施設を攻撃したことが報じられた。無人機などの空爆は現在も続く。ロシアとウクライナの戦闘でも無人の爆撃に使われている。
いずれの戦闘も市民を巻き込み連日尊い命が失われている。がれきと化した町や血を流す人など戦況が伝わってくる。繰り返される殺りくには胸が痛む。
第2次世界大戦で祖父は海軍にいた。艦載機の搭乗員で鹿児島県鹿屋基地を経て横須賀基地で終戦を迎えた。なぜか戦時中の話は親族ですら直接聞いたことがない。
2年前の夏、図書館を利用して「海軍飛行豫(よ)科練習生」の資料を見た。2期生に祖父の名がある。同期243人の半数以上は戦死。終戦時は61人だけ残ったと知り、生存率の低さに胸が締め付けられた。
鹿屋基地から飛び立った戦闘機の多くは、無人機やドローンではなく生身の人間が操る特攻隊。亡き祖父が多くを語らずにいた理由を察する。8月15日は終戦から80年。(藤)