白老町への移住や長期滞在を希望する人を支援するしらおい移住・滞在交流促進協議会(熊谷威二会長)は、15、16両日に東京で開いた移住相談会に計19組27人が相談に訪れ、22日時点で6組9人が移住を希望していることに手応えを感じている。移住希望者が昨年の1組1人を大きく上回ったためで、これから町内入りする希望者たちには、まちの魅力を丁寧に伝える。
15日は道内45自治体と7企業・団体が参加する「北海道移住相談会2024」(道など主催)に出展。16日は同協議会が相談会を独自にJR東京駅八重洲中央口付近にある移住・交流情報ガーデンで実施。それぞれ同協議会の担当者が交通の利便性や自然、食の魅力を伝え、生活上の心配事に1対1で対応した。
相談者数は、開催日数が1日間だった昨年より14組17人少なかったが、来町希望者数は5組8人多くなり、1組の相談時間も十数分から30分ほどに延びた。
強い関心が寄せられた理由には、町や同協議会がSNSなどの更新頻度を増やしたことや、扱う話題をグルメや行事など暮らしの実感が得られるものにしたことが考えられるという。2日目の相談会で、前白老町地域おこし協力隊員の安田裕太郎さん(28)がポッドキャスト(ネット上の音声配信サービス)の公開収録を行い、来場者と安田さんが対話で触れ合う場面を発信した影響もあると分析している。
相談者の移住目的は「子どもが部活動の活発な高校(北海道栄高校)に進学を希望している」「温泉のある暮らしに憧れている」「空港までのアクセスが良く、自然も豊か」などで、相談会を通じ「白老町の魅力が十分伝わる相談会にできたのでは」と語る。
初日に相談に来て「もっとゆっくり相談できるかも」と翌日も訪れた熱心な人もいて、移住希望者は早ければ8月から10月にかけて町内入りし、中古住宅の物件や新築にふさわしい土地を見学するとみられる。来町の際は、同協議会の会員や事務局の町職員が出迎え、白老での暮らしをイメージできるように案内をする。
移住について同協議会では、町内のイベントに来た人から相談が寄せられた情報もつかんでおり、こうした声を聞き漏らさないためにも各種イベント関係者と連携し、催事会場に同協議会の相談ブースを設けるなどの検討に入っている。