マウスの実験で、心身の活動を制御するホルモン「コルチコステロン」が激しい運動で乱され、体重が増加することが分かったと、筑波大などの研究グループが発表した。
ストレスホルモンとも呼ばれるコルチコステロンには、起床時に分泌が増え、就寝時には減る「概日リズム」があり、心身の活動をつかさどっている。研究グループは、マウスを(1)激しい運動をさせる(2)中強度の運動をさせる(3)安静にする-の三つのグループに分け、身体活動量と深部体温を測定。運動後のコルチコステロン値と運動による身体活動の変化との関連を調べた。
その結果、激しい運動をしたグループでは、身体活動量と深部体温が低下し、運動後24時間時点の体重が増加した。研究グループは「体重増加にはコルチコステロンの概日リズムの乱れが関与したと考えられる。減量の際は、エネルギー消費量だけでなく、運動後の活動量なども考慮して運動強度を設定すべきだ」としている。
(メディカルトリビューン=時事)