むかわ町は15日、ボランティア養成研修(子育て支援サービス講習会)を町産業会館でスタートさせた。子どもの一時的な預かりなどに応じるファミリー・サポート・センター(ファミサポ)事業を10月に町田浦の多機能型子育て支援施設(旧ひまわり保育所)で始めるため、支援者となる協力会員を養成する講習会。会場とオンラインを含め、鵡川地区と穂別地区から27人が受講し、子育てに関する知識を深めている。
同事業は、子育て世帯を地域で応援する取り組み。町内在住で子育ての援助を求める利用会員と援助ができる協力会員が登録し、利用会員からの一時預かりの希望などに協力会員が応じる。子どもは生後6カ月~小学6年生を対象とし、援助時間は午前9時~午後5時。子ども1人当たり30分400円(援助時間以外は同500円)で利用できる。
協力会員になるには、町社会福祉協議会に委託する子育て支援サービス講習会の受講が必要で、子どもの心身の発達や救急対応、心のケアなどについて学び、修了証書を受け取った後、会員登録の手続きをすると、子育て支援に参加できる。同センターで活動後、決められた料金を受け取ることができる。
講習会は15、22、29日と7月13日の全4回、各日6時間行う。初日は町子育て未来グループの臨床心理士が乳幼児の自我や言葉の発達などを説明。受講者は、子育て支援の知識を身に付けようと、真剣な表情で講師の説明に耳を傾けた。
町美幸の無職女性(72)は「講習会で充実した時間を過ごせた。協力会員になるかは未定だが、子育てに悩んだ経験があり、何か手伝えないかと考えている」と話す。町松風の無職女性(74)は「孫が2歳で、ファミサポ事業に関心があって受講した」と述べた。
多機能型子育て支援施設では、親子で気軽に遊びに来ることができる「子育て支援センター」機能も持つ。同支援センターを活用する子どもの保護者などが利用会員となり、こども園の開始前や終了後、さらに通院やリフレッシュしたい時などにファミサポ事業を利用することで、子育ての負担軽減が期待される。同事業の準備を進める町福祉・子育て課は「ファミサポ事業には協力会員が不可欠。受講者は思っていたより多く、関心を高く持っていただきありがたい」としている。