米国カリフォルニア州バイセイリア市のシカモア・バレー・アカデミーのスタッフ、パエズ花子さん(48)と次女で高校生のルナさん(15)、長女ライラさん(20)の友人で大学生のニック・クエンさん(19)は13日、むかわ町の鵡川中央小学校を訪問した。3人は放課後子ども教室で同校の児童約60人と交流し、充実した時間を過ごした。
パエズさんは数年ごとに札幌市の実家に帰省しており、今年は6月初旬、2人の娘、ニックさんと4人で来道した。パエズさんは7月初旬、ほか3人は6月20日ごろまで滞在する予定で、帰国前に自身の子どもと日本の子どもが交流する場を設けようと、町内で農業を営む弟の宮川正太郎さん(45)に相談。放課後子ども教室などを町から受託する合同会社GCs(ゲーシーズ)の三上誉人代表社員を紹介された。正太郎さんの妻望さん(38)は地域先生として同教室で活躍しており、パエズさんはこの日、講師として参加した。
交流の場は、三上代表社員やパエズさんで進め、児童たちは米国クイズに答えたり、バイセイリア市を紹介する映像を見たりしながら、むかわ町と同市の違いを考えた。質疑応答では「むかわとバイセイリアの学校の違いは」「日本語が分かる人はどれくらいいるの」と次々に質問。3人は「学校の敷地は広く、グラウンドの周りに各教科を教える教室がある」「日本語はアニメを見る人なら多少分かるけど、多くの人は分からない」と答えた。
また、ライラさんが風邪を引いたため会場に来られなかったが、スマートフォンごしに児童と会話を楽しんだ。最後にニックさんが歌声を披露し、歌い終わると児童から大きな拍手が送られた。
外国から来た講師による同教室の開催は、ALT(外国語指導助手)を除くと2回目。パエズさんは「むかわ町の方々の協力があり、子どもたちが交流することができた」と感謝した。ルナさんは「子どもたちはエネルギーがたくさんあり、日本の小学校はとても良かった」、ニックさんは「日本の子どもたちが他の文化を知る良い機会になり、こちらも日本人の礼儀正しさを知ることができた」と話した。