ファストフード店の近さと肥満度の高さに相関関係があるなど、近所にある食料品店や飲食店の種類により、地域住民の肥満度との関連が異なることが分かったと、英国などの研究グループが発表した。
研究グループは、1946~2022年1月に発表された論文103件のデータを解析。居住地域にある食料品店や飲食店の種類、店舗数、密度、住宅からの距離などの環境と肥満との関連を調べた。
その結果、脂質が多い、人工添加物を使用するなどの食品を主に提供する店がある地域と肥満には関連が示された。店の種類別に検討すると、ファストフード店への距離の近さは肥満度の上昇と関連していた一方、スーパーマーケットへの距離の近さと地域の青果店の多さは、肥満度の低下に関連していた。
研究グループは「肥満の抑制には、不健康な食料品店を規制するだけでなく、果物や野菜など健康的な食品を入手しやすい環境の整備が重要」と指摘している。
(メディカルトリビューン=時事)