しらおい野球魂

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  • 2024年6月6日
しらおい野球魂

  今年は大昭和製紙北海道が都市対抗野球で優勝してから50年に当たる。1974年に東京・後楽園球場で行われた第45回大会で遂げられた壮挙に白老町が沸き返り、本道の社会人野球ファンが歓喜した。大会優勝旗「黒獅子旗」が初めて津軽海峡を越えたのは8月。昭和から平成にかけて、「北の暴れん坊」「雑草軍団」の異名で、数々の全国大会で躍動した。

   第95回都市対抗野球道地区1次予選が2日まで岩見沢市野球場であった。現在の同町代表クラブチームのWEEDしらおいが奮戦し、激烈なトーナメントを勝ち抜いた。東京ドーム行きを懸けた上位4チーム総当たり戦の2次予選に8年ぶりで進出した。職業もさまざまな野球人が白老で鍛えている。監督は89年、第60回都市対抗準優勝時の大昭和ナインだった社新吾さん(63)。笑顔で「節目に花を添えられてよかった」と語った。コーチで同じく元大昭和戦士の日下幸弘さん(58)は「厳しいとは思いますが、クラブ代表として精いっぱい頑張ります」。

   7日から日本製鉄室蘭シャークス(室蘭市)、JR北海道硬式野球クラブ(札幌市)、北海道ガス(同)のいずれも企業チームと対戦する。「WEED」とは英語で雑草。白老の輝く野球史の命脈を守ってきたチームが挑み続けている。(谷)

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