アートの森へ 企画展「ボン・ヴォヤージュ!」 【上】生命たたえる黄金の幹 藤沢レオ

  • 特集, 苫小牧市美術博物館
  • 2024年6月4日
アートの森へ 企画展「ボン・ヴォヤージュ!」
【上】生命たたえる黄金の幹 藤沢レオ

 苫小牧市樽前を拠点に活動する金属工芸家藤沢レオさん、札幌市在住のイラストレーター兼美術家森迫暁夫さん、オホーツク管内遠軽町出身の造形作家吉田傑さんによる企画展「ボン・ヴォヤージュ!―アートの森へ旅にでよう」が16日まで、苫小牧市美術博物館で開かれている。同館の細矢久人学芸員が、現代作家3人の作品について解説する。全3回。

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 展示会場内に堂々とした姿でそびえ立つ、金色に輝くクルミの木。その幹は、高さ約4メートルの展示室の天井部分で途切れており、上方へのつながりを連想させます。根元には土をほうふつさせる砕かれたレンガが円形の鉄枠に敷き詰められており、もともと間伐材として、その役目を終える運命だったという樹木が、新たな命を得て、土から生え出ているかのようにも映ります。

 作者の藤沢レオは近年、こうした幹や枝などの棒状の素材を扱い、それらを場の変容を与える「柱」に見立ててきました。その根底には、はるか昔、森や洞窟を住まいとしていた原初の人間がそこから抜け出し、木棒を柱として地面に打ち立てたのを端緒として、文明の発生の起源をもたらしたのではないかという独自のヴィジョンがその背景にあります。

 本作が初めて発表されたのは、モエレ沼公園のガラスのピラミッドにおいて開催された藤沢レオの個展(2021年)においてでした。間伐材として処分される予定だったこの木の存在を知った藤沢は、自作の石おのを用いてそれを切り倒すことで、現代的な道具を使わずに切り倒すことの苦労を追体験したかったのだと語ります。原初の人々の英知が仮託された本作からは、果たして、自然や生命をたたえる彫像のような記念碑的な雰囲気が漂っています。

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