白老町の北海道栄高校は5月30日、3年生の政治経済の授業で租税教室を視聴覚室で開き、生徒140人が税務署の署員から税の種類や役割について学んだ。
講師は室蘭税務署の広報広聴官山口潤一さん。
授業では、国税と地方税、直接税と間接税といった税の仕組みを説明し、税には約50の種類があることを紹介。1種類の税金では負担する人が偏って不公平感が増すため、複数の税を組み合わせて公平感を持てるようにする「タックスミックス」の概念を伝えた。
国の財政についても触れ、「給付と負担の関係について一人ひとりが考えていく必要がある。財政が赤字になっている要因は少子高齢化による社会保障費の増大」と語った。選挙権は18歳で得られることから「税の使い道は内閣が予算案を作り、国会で承認してもらわないと執行できない。その議員は国民が選挙で選ぶ」とし、社会に関心を持つ重要性を訴えた。
三橋璃久さん(17)は「納税は国民の義務。公共施設の維持にも使われる税の役割を考えるきっかけになり、とても参考になりました」と感想を述べた。