白老町と町教育委員会は、2016年3月に閉校した旧社台小学校(町社台)を今秋から来春にかけて改修し、生涯学習、スポーツ、健康づくりの拠点となる「白老町文化スポーツ交流センター(仮称)」として整備する。同施設の基本理念は「心身の健康増進と生きがいで笑顔あふれるまちへ」。来春の供用開始を目指しており、整備後は町高齢者大学の学習の場にするほか、集会や合宿など幅広く活用できる複合施設として機能させる。
旧社台小については2月の町議会全員協議会(全協)で「健康増進と福祉一体型の3世代総合学習施設」とする案を提示済み。改修の内容や整備後の活用策は、これらを盛り込んだ町文化スポーツ交流センター(仮称)事業の推進プラン案を29日の全協で示し、明らかにした。
改修するのは鉄筋コンクリート造り2階建て、延べ床面積1705平方メートルの校舎と同846平方メートルの体育館。
教室や音楽室は研修室や音楽ホールにし、現在は旧白老高校跡地(町東町)で活動している町高齢者大学の講習会場とする。世代間交流を創出する食育や福祉の活動、産学官が連携した次世代スポーツ指導者の育成支援などでも使用する。職員室は事務室にし、同大学の事務局などを置く。
体育館は同大学のほか、秋までに制定を目指す同センター設置条例に沿って活動する児童向け総合型地域スポーツクラブの使用を想定している。町民の健康寿命延伸に向けて運動習慣を定着させる講座でも使い、一般開放も行う。町内外のスポーツ少年団に町内の宿泊施設を利用してもらいながら同施設で合宿してもらう構想も描いている。
町は24年度一般会計予算案に実施設計費として1298万円を計上しており、工事費予算などは同センター設置条例案などと合わせて示していく考え。
また、町教委は6月下旬にも町、札幌市に拠点を置く総合型地域スポーツクラブ「サフィルヴァ」、北海道大学の3者で、町民に運動を習慣化させフレイル(虚弱)や介護予防につなげていく連携協定を締結することを明らかにした。