白老町高砂町の複数の民家の家庭菜園で、巨大なアキタブキが収穫されている。大きいものでは大人の身長を超える高さで、フキの群落に足を踏み入れると、アイヌ民族の伝承にある小人の「コロポックル」になったよう。フキは各家庭の食卓で煮物や漬物などにして食べられる。
十勝管内足寄町で有名なラワンブキは3メートルにも達するが、白老のフキは1・5メートルほどの高さで、葉の大きさは直径1メートルくらい。北吉原地区でも見られるという。町高砂町の井上律子さん(70)宅では「茎を輪切りにして肉や魚のすり身を穴に詰め煮て食べたり、漬物やサラダ、きんぴら、ごまあえにしたりする」と語る。
同町の熊野昭子さん(77)の自宅の庭でも巨大フキが採れ、伊達市大滝区まで採りに行ったワラビなど他の山菜とともに食卓に出すという。熊野さんは「親戚の子どもたちを呼んでおいしく食べている」と話した。