春のロックフィッシング 良型アブラコ引き楽し

  • 釣り
  • 2024年5月23日
春のロックフィッシング 良型アブラコ引き楽し

  初夏にかけて面白くなるのが根魚(ロックフィッシュ)のアブラコ(アイナメ)狙い。苫小牧には磯の海岸はないものの、港内や勇払マリーナ、人工護岸の周辺ではアブラコの良型もターゲットになる。5月中旬、苫小牧港・東港でスピニングロッドを使ってロックフィッシングを楽しんでいた釣り人に話を聞いた。

   釣り人は道央圏に住む30代の男性。ブランドネームの付いたフィッシングスーツに、タックルボックスやフィッシュグリップなどを装備できる機能性の高いライフジャケットを着用。明るいカラーのキャップをかぶり偏光グラスを掛けたスタイリッシュないでたちだ。

   「ルアーで楽しむロックフィッシングはどんどんポイントを変えて攻める、いわば機動的な釣り。戦略性が高く、かっこよさとゲーム性が魅力です」と語る。釣り座を設けて複数のさおを置いて魚信を待つ、釣り倶楽部担当記者が好むのんびりタイプの投げ釣りとは対極の釣りスタイルだ。

   魚も、釣って写真を撮ったら海に戻すキャッチ・アンド・リリースが基本という。男性はこの日、中央水路側の船だまりの岸壁や護岸、突堤などの周囲をはじめ、船道の深みに遠投してコンブ根などを探り続けていた。良型の釣果は3時間で42、37センチの2匹。「いいサイズのアイナメが反応してくれたので、きょうは上出来です」とうれしそうだった。

   男性によると、使用していたのは11フィートのスピニングロッドと3000番台のスピニングリール。ラインはPE1号に1メートル強のリーダーをつないだ。仕掛けは、28グラムのビーンズシンカーに#1のオフセットフックのビフテキリグ。60~70メートルほど投げて底をずる引きしたり、リフト・アンド・フォールで攻めたりして、魚の反応が得られたという。ワームは甲殻類系で、色は明るいものとナチュラルタイプの2~3インチ。

   「東港の海底は、砂地でも海草の根があちこちにある。根掛かり必至ですが、ほとんどは外れるし、いいポイントに当たれば釣果が期待できる。遠くからアイナメの強い引きを楽しみながら寄せるのが醍醐味(だいごみ)です」と話していた。

   中央水路では、餌を使った投げ釣りでも良型のアブラコを期待できる。その場合も遠投が有利で、カレイと共通の餌(イソメなど)と仕掛けで狙うことが可能。有料釣り施設の一本防波堤でも毎週末、良型の釣果が出ており、今がハイシーズンだ。

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