むかわ町は20日、穂別町民センターで、胆振東部地震からの創造的復興を目的に穂別地区で進める復興拠点施設等整備事業1の意見交換会を開いた。町民ら約40人が参加。竹中喜之町長や町職員のほか、新博物館の監修を手掛ける北海道大学総合博物館副館長の小林快次教授も出席して、旧穂別地球体験館跡地に新設する博物館と温浴カフェ、穂別の市街地に設置するまちなか交流拠点施設について説明し、参加者から意見を募った。
同施設は6月末まで実施設計が行われており、町は町民から意見を受け付け、可能な限り反映させる方針。今回、同事業推進チームが建物の概要を説明した。
参加者からは「年間どれくらいの来場者を想定しているのか」や「浴場が狭く、町民が利用できないことが心配」と質問や意見が上がった。町は「博物館では年間約3万5000人の来場を目標としている」、「今までの公衆浴場より入浴者が多い想定で設計している」と答えた。
質疑を見守った小林教授は「皆さんの関心が高く、期待を持たれていると感じた」とした上で、「カムイサウルス(・ジャポニクス=通称むかわ竜)の化石を間近に見ることができ、恐竜化石でまちおこしをする全国の自治体の参考となる」と新博物館の意義を述べた。また「滞在時間の長い博物館は評価が高い。いちげんの方やマニアに喜ばれる展示、個人的にはナイトミュージアムができると面白いと考えている」と提案した。
一方で、施設の維持には町民と観光客の利用が必要で、「博物館と温浴カフェで利用時間が異なる部分があり、ソフト面をうまく想定しないと痛い目を見る」と指摘した。