ウポポイに礼拝室設置 アイヌ民族文化財団 白老

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  • 2024年5月18日
ウポポイに礼拝室設置 アイヌ民族文化財団 白老

  アイヌ民族文化財団は、民族共生象徴空間(ウポポイ)の体験学習館別館2に男女別の礼拝室を設置した。イスラム教を信仰するムスリムの利用を想定しており、天井には聖地メッカの方角を表示した。

   東南アジアなどからの訪日客増を見込み、昨夏、室蘭工業大学に通うマレーシア国籍の外国人留学生4人からアドバイスを受け、協働して設計したという。

   広さは1室約12平方メートルで木造の空間が広がる。礼拝前に手足や口を清められる水場も設置した。利用は施設の開園時間に準じ、申請不要でいつでも使える。飲食や火気使用はできない。

   主にムスリムの利用を見込むが、宗教や宗派を問わず祈とうや瞑想(めいそう)など精神活動の場として利用してもらうため、特定の宗教を想起させるものは置かない。

   担当者は「(礼拝室は)空港には標準的にある施設。ウポポイとしても来場者の多様性を受け入れる態勢が整った」と話している。

   ウポポイはすでに、外国人来場者向けの多言語ガイドアプリや音声ガイド機器の貸し出し、外貨両替機の設置、AI翻訳機を使用した案内などを行っている。

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