教員だった父親の背中を見て、子どもと関わる仕事に憧れ、教師を目指した。
後志管内岩内町出身。北海道教育大学旭川校卒業。教員人生は苫小牧明徳小学校で始まり、苫小牧市内7校、安平町1校の小学校に勤めた。
教員時代はバレーボール少年団や陸上のクラブを率いて体を動かす喜びを伝えてきた。
勤務の大半は苫小牧の学校で「このまちで多くの子どもと出会ったのは財産」と振り返る。勤務校に教え子の子どもが通い、親子2世代と関わったこともあり、幾つになっても教え子の成長を見届けられることに幸福感を覚えるという。
児童には「時間や頭は他人を傷つけ嫌がることではなく、自分を高めることに使ってほしい」と呼び掛け、教員には「子どもに良い結果を求めるのではなく、成長過程で人間性を高めることが大事」と指導してきた。児童が問題を理解したり、成長したりした瞬間を見ると、自分事のようにうれしくなるという。
「科学技術の発展で生活は便利になったが、人と人の関わりは薄れてきた。人間の幸福感は便利さの中にあるのではなく、人との関わりで生じることを忘れないでほしい」と語る。
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3月末で学びやを離れる苫小牧市内の小中学校の校長先生を紹介します。