(上) 「美の発酵」絵筆で捉える

  • 特集, 苫小牧市美術博物館
  • 2024年3月12日
(上) 「美の発酵」絵筆で捉える

 苫小牧市美術博物館は24日まで、企画展「鹿毛正三(かげしょうぞう)―アトリエ”薔薇絵亭(ばらえてい)”より―」を開催している。地域を代表する風景画家である鹿毛正三さんの生誕100年を記念し、アトリエに保管されていた油絵作品など81点を展示。担当学芸員が3回にわたり紹介する。

 ◇

 1923年に根室に生まれ、29年以後苫小牧で過ごした鹿毛正三(1923~2002年)は、帝国美術学校(現・武蔵野美術大学)で油彩を学んだ後、苫小牧に帰郷し、市内の中学校で教員を務めながら、海や山など道内各地の自然を多く描きました。

 生気みなぎる色彩と力強い筆致は、すがすがしい気持ちにさせてくれるような魅力があるのでしょう。鹿毛は眼前の風景を繰り返し写生することを重視しており、そのことは作品の大きな魅力につながっているのだと思います。鹿毛の言葉によると、自然から得た感動を持続し、「美の発酵」を絵筆で捉えることが重要であるといいます。夏の支笏湖、早春の白老のポロト湖に群生するミズバショウ、そして四季折々の樽前山の景色はとりわけよく描かれたテーマですが、どの作品にも繰り返し描かれたからこその“強度”が感じられます。本作は、そのタイトルを知らずとも、雪解けに濁る水辺、まだ少し残る肌寒さと春ならではの光景が呼び覚まされるような作品です。

 ◇

 午前9時半~午後5時(最終入場は同4時半)で、月曜休館。入場料は一般300円、高校・大学生200円、中学生以下無料。

 (苫小牧市美術博物館主任学芸員 立石絵梨子)

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