白老町出身で京都府在住の大学院生、北平将さん(24)の講演会「白老愛と書く魔物」が8日、町総合保健福祉センターで開かれた。北平さんは小学生時代に発行し続けた地域紙「しょう新聞」について語り、町民170人が耳を傾けた。
町内のNPO法人お助けネット(中谷通恵代表)主催。
北平さんは、子どもの時から持ち続けてきたまちへの愛情や「新白老町史」をプレゼントしてくれた祖父への感謝の気持ちを語った。
演題にある「書く魔物」という言葉は小学6年生当時、室蘭民報社白老支局長にもらった手紙にあった文章だったことを明かした。支局長の言葉を引用し「(書く魔物とは)自分の言葉を獲得しようとする過程で書かざるを得なくなること」と述べた。
新聞は小学校卒業後も少しずつ紙齢を重ねており、今春も発行する考えで「書くということは自分の足や目、耳、言葉を使って世界と向き合うこと。これから院を卒業し、社会人になるが、今まで以上に世界と向き合いたい」と語った。
会場には手紙を送った元白老支局長の富士雄志さん(68)=登別市=も訪れ、講演後に北平さんへ花束を贈った。