白老町議会定例会3月会議が7日、開会した。大塩英男町長が町政執行方針を説明。町制執行70周年を迎える節目年のテーマを「新たな未来への『挑戦』と『前進』」とし、「町民の皆さまの視点に立ち、何ができるか、何をすべきかを念頭に個々の課題と向き合い、町民の皆さまが幸せを実感できるまちの実現に向けて全力で取り組む」と述べた。
第6次総合計画(2020~27年度)の基本方針に沿って進める主な主要施策に挙げたのは次の5項目。(1)人と自然が共生した安心で住みよい生活環境のまち(2)思いやり、支え合い、みんなが元気で暮らせる健幸(けんこう)のまち(3)豊かな心を育み、生きがい感じる学びのまち(4)魅力と活力にあふれ、にぎわいが生まれる産業のまち(5)共に生き共に創る町民主役のまち。
(1)では、ごみの排出量削減やリサイクル率向上などの環境美化、高齢化や地域事情を考慮した公共交通の検討と新たな地域公共交通計画の策定に取り組む。(2)では、地域医療の経営改善やスポーツを通した健康づくり、育児環境の充実を進める。(3)では、家庭、学校、地域が一体になって子どもを育むこと、国指定史跡の白老仙台藩陣屋跡の整備、民族共生象徴空間(ウポポイ)との連携強化などによる郷土史や文化に触れる機会の創出を図る。(4)では、閉鎖循環型陸上養殖事業に挑戦するほか、5年ぶりに通常開催する「白老牛肉まつり」への支援などを行う。(5)では、各町内会などとの連携強化で地区コミュニティの活性化を図る。
職員の不適切な事務処理が相次いでいることにも触れ、「改めてコンプライアンス(法令順守)の徹底や職員の使命を再確認し、町民から信頼される役場の再構築に取り組む」と述べた。事務分掌の再編を行い、より効率的で効果的な行政運営を進めるとしている。
また行政報告で、北洋銀行の指定代理金融機関の指定を23年度末で取り消すことを説明した。町は1998年から公金収納業務で同行を利用していたが、窓口手数料が22年度に有料化されたため、窓口業務を取りやめていた。