バスケットボール男子のBリーグ公式ウェブサイトに載る「歴史」の項目序文は「2016年秋、野球・サッカーに次ぐ日本3番目のプロスポーツが発足しました」と始まる。単一から2リーグへの分裂、日本協会の国際資格停止処分、相次ぐチームの経営破綻―といった十数年来押し寄せた難局を率直に振り返り、「『新リーグ』発足を契機に一丸となり、バスケ界のさらなる発展を目指していきます」との宣言が力強く記されている。
バスケでは、地力が世界指折りの女子代表が東京五輪銀メダルに続き、パリ五輪に出場決定。Bリーグ選手を軸とした男子代表は昨年、1976年のモントリオール大会以来48年ぶりの五輪出場を自力で奪い取ってその進化を見せつけた。
以前あったバスケ日本リーグは「全国実業団リーグ」として67年創設。前年の66年、札幌五輪(72年)をにらむアイスホッケー日本リーグが始まり、苫小牧勢は優勝岩倉組、準優勝王子製紙だった。
先月末に北海道ワイルズなどが既存のアジアリーグとは別の新リーグを設ける構想を持つことが報じられた。ここ30年来では大変動期到来の予感。アイスホッケー男子代表は同月上旬、次回五輪の3次予選を突破した。この競技男子トップ層の将来像が喫緊で問われている。(谷)