むかわ町は1日、2024年度各会計予算案を発表した。一般会計は23年度当初予算比1・6%増の94億1700万円。主な事業では、子育て支援センターやファミリーサポートセンターなどの機能を持つ多機能型子育て支援施設を新設し、子育て世帯の支援強化を目指す。防災面では、防災、減災の意識付けや情報共有を行う特別イベント「防災とメディア研究会inむかわ」(仮称)を8月30日に開催する。
特別会計、公営企業会計を合わせた予算総額は、23年度当初比で0・4%増の137億5600万円。
主要事業は、子育て支援として、認定こども園運営支援事務に2億6000万円、多機能型子育て支援施設開設事業に2300万円を計上した。妊産婦への支援として、産婦健康診査の費用助成のほか、支援が必要な妊婦のケアや育児サポートを行う産後ケア事業を新規事業とした。移住や定住の促進に向けて民間賃貸共同住宅の整備助成などを行う「くらふる事業」を新年度も継続する。
防災面は、被災時の被害を最小限にする対策を講じる事前防災と目指す復興のまちづくりを想定した事前復興を柱とし、防災意識を啓発するほか、町事前復興計画や防災指針を24年に策定する。
基幹産業の1次産業では、23年に休漁したシシャモの再生を目指し、昨年設立した「鵡川ししゃも資源再生調査研究会」を中心にデータ収集を行う。町はふ化場管理運営に1500万円、ししゃも事業推進基金の積み立てに7500万円などを盛り込み、水産資源の維持を図る。
このほか、地域おこし協力隊活動支援事業に1億4100万円、カムイサウルス・ジャポニクス(通称・むかわ竜)で縁のあるリトアニア・アクメネ地域市に竹中喜之町長が訪問する恐竜化石のつながりを生かした交流に384万円を計上した。
竹中町長は「燃料や光熱費、建設資材の高騰を受ける中、財政負担や施策の優先順位に配慮して予算案を取りまとめた」と述べた。
町は、11日に開会する町議会定例会に24年度予算案を提出する。