安平町は、町早来北進の早来町民センター(早来公民館)において耐震改修工事と合宿所機能を備えた施設へのリニューアル工事を行う。平時は隣接する町スポーツセンターせいこドームを利用するスポーツ団体が宿泊を伴う合宿をする際に対応できるようにし、災害時には町民の避難場所として機能させる考え。工事に伴い、4月から1年間を休館とする。
町によると、リニューアル後の同センターは鉄筋コンクリート造り3階建て、延べ床面積約3500平方メートル。1階にある既存の大集会室を体育館に改修し、浴槽などを設置する。2階には調理実習室や研修スペース、会議室2部屋のほか、ラウンジ、エントランスホール、託児スペースを設ける。3階は感染症対策やプライバシーに考慮した宿泊施設とし、2人部屋と4人部屋の計20室を設け、最大52人が利用できるようにする。また、施設内に空調設備(エアコン)を取り付ける。
ここ数年、町内では年代別日本代表や大学などのアイスホッケーの合宿が増えているが、宿泊施設がないことから、「近隣の苫小牧市や千歳市の施設に泊まって通ってくるケースが多く、宿泊を伴う受け入れが課題となっていた」(町担当者)。胆振東部地震以降、休止しているしらかば合宿所に代わる宿泊施設を用意することで、「(選手や学生の)移動、経費負担の軽減などにつながるのでは」と期待する。
一方で大雨や洪水などの災害時には住民の避難場所として使用できるようにし、近隣の早来学園とともに避難者を受け入れる。
町は2024年度一般会計予算案に事業費として12億800万円を計上、国の補助金や合併特例債、災害支援金などを充て、一般財源を軽減する考えだ。