白老町社会福祉協議会の地域福祉課主任、喜納悠介さん(34)が、道社会福祉協議会の応援職員の一員として、3月4~10日に能登半島地震被災地の石川県志賀町に派遣される。現地では主に志賀町社協災害ボランティアセンター(災害VC)で活動する予定で、喜納さんは「避難所は過酷な状況と聞いている。困っている人たちの力になりたい」と意気込んでいる。
元日に発生した能登半島地震により、北陸地方を中心とした被災地では復旧活動が続いている。道社協は、全国社会福祉協議会を通じて2月21日から4月3日まで4回にわたり、計11人の応援職員を派遣する。
喜納さんは普段、生活支援コーディネーターとして町民と地域福祉をつなぐ役割を果たしている。防災士の資格を持つことから「持っている知識や技能を被災地で生かせるのでは」と、3人を派遣する第2陣の応援要請に応じる形で志願。メンバーの一人に決まった。
4日に新千歳空港で道社協チームに合流後、小松空港(石川県小松市)へ飛び、5日に志賀町に入って5日間活動する。現地では先発の派遣職員から引き継いで災害VCの運営を支援するほか、被災者宅を戸別に訪ね、求めていることを把握する「ニーズ調査」、ボランティア作業員の受け入れ調整や適正な派遣先を決める「マッチング業務」に携わる。
喜納さんは「被災された方に寄り添い、支えとなることは当然として、現地で経験したことを、もし将来白老が災害で被災した時には町民の支援に役立てたい」と意欲を語る。
白老町社協の庭山了事務局長(60)は「被災地の方々の避難所生活は長きにわたっている。防災士の資格と技能を存分に発揮し、ニーズを丁寧にくみ取り、ボランティアの調整などに取り組んで」と喜納さんにエールを送る。