登別市登別本町2の「知里幸恵 銀のしずく記念館」は3月1日、冬季休館を解き、開館する。同館を運営する知里森舎は昨年12月に復刻版「知里幸恵ノート」を増刷した経緯から、同月中に同ノートの展示を行う。
同ノートは幸恵の著書「アイヌ神謡集」の原点とされ、祖母や伯母から聞き覚えた口承文芸作品を自筆のローマ字を用いてまとめた数冊の基礎原稿。原本は2010年3月に北海道指定有形文化財に指定された。展示するのは復刻版。
4月21日から8月18日までに月1回、同ノートについて学ぶ講座を同館で開く。講師は知里森舎の松本徹理事長。定員15人で、各講座の前日までに予約する。毎回午前10時半からで参加費100円。全講座の受講者には修了証を授与する。
また31日は午後1時半から2時間、「知里森舎の森 春の自然かんさつ会」を開く。同館に集合し、同館ボランティアの案内で敷地内の森を散策。カエデの樹液などを観察し、アイヌ文化と自然との関わりを紹介する。参加費は200円(保険料など)。対象は小学生以上(小学生は保護者同伴)で、定員は20人。
申し込み、問い合わせは同館 電話0143(83)5666。
開館時間は午前9時半~午後4時半。火曜と日曜休館。入館料は大人500円、登別市民250円、高校生200円、小中学生100円、同館友の会会員は無料。