白老町は21日、町総合保健福祉センターで成年後見制度に関する講演会を開いた。町内会役員、民生委員児童委員、介護・福祉関係者ら町民約50人が齋藤司法書士事務所(室蘭市)の司法書士、齋藤慎さんの話に耳を傾けた。
同制度は、精神的な病気や障害で判断能力に課題がある人の生活を後見人が支援し、権利と財産を守る仕組み。2000年4月にスタートした。
齋藤氏は後見人について弁護士や司法書士など専門職だけでなく、家族や親族、地域住民も養成講座を受講するとなり得る市民後見人を紹介した上で「65歳以上の高齢者の5人に1人が認知症とされる今、本人に寄り添い、見守るだけでなく、権利擁護の担い手として活躍が期待されている」と語った。
町の高齢化率(人口に占める65歳以上の割合)は今年1月末時点で46・8%。全国平均の29・1%(昨年9月時点)を大きく上回っている。町権利擁護事業の相談件数も21年度275件、22年度406件と増加傾向で、町は昨年4月に同制度や権利擁護に関する総合相談窓口「町成年後見支援センター」を町総合保健福祉センター内に開設した。