環境省は22日、日高山脈周辺地域に新設する国立公園の名称を「日高山脈襟裳十勝国立公園」とする方針を決めた。今春に中央環境審議会(環境相の諮問機関)から答申を受け、35番目の国立公園に指定する。陸域部分の面積は約24万6000ヘクタールで国内最大となる。
同日開かれた中環審自然環境部会で議論し、了承された。現在、日高山脈襟裳国定公園に指定されている区域を2倍以上拡大し、国立公園に格上げする。名称を巡っては、長年親しまれた「日高山脈襟裳」を維持するよう求める声もあったが、地元自治体の要望を受け、「十勝」が追加されることになった。
日高山脈から襟裳岬にかけて広がる原生林と、氷河によって斜面が削られて形成された「カール(圏谷)」と呼ばれる山岳地形が特徴。クマタカとシマフクロウの生息地としても知られる。