白老町は21日、2024年度の各会計予算案を発表した。一般会計は政策的経費を加えた昨年6月の肉付け予算との比較で、0・9%減の115億8000万円となり、過去10年で2番目に高い水準となった。各会計予算案の総額は11・3%減の204億3872万5000円。改築が進む町立国保病院事業会計の繰り出し金の減額などが主因。7日開会の町議会定例会3月会議に提出する。
主な歳入を見ると、町税は国の定額減税や固定資産税の評価替えに伴う減少を見込み5・6%減の23億1158万8000円を計上。地方交付税は3・4%増の39億3000万円と試算した。譲与税・交付金は定額減税の減収分補充を見込み5・7%増の6億9148万円とした。町債は35・8%減の8億7080万円。
歳出は、給与費や公債費などの経常経費で0・8%増の87億3824万7000円などとした。
主な新規事業は、街路灯の発光ダイオード(LED)化に1億2160万円。携帯電話網を利用した防災行政無線更新事業に1億1836万円。ホッケの陸上養殖試験導入事業や豊富なたんぱく質を含み、筋肉増強に効果があるとされるスケソウダラからシープロテインを開発、研究する事業などに計1429万6000円。ウポポイの年間パスポートの購入を高校生以上の町民向けに町が負担する事業には1328万3000円を計上した。
また、子どもの遊び場充実や産婦健診、産後ケアなどの子育て支援に道路や公園などの整備、役場のデジタル化推進も掲げる。
10月中旬ごろ実施予定の町制施行70周年記念事業では、式典や講演に500万円を盛るほか計9事業を冠事業と位置付け、節目を盛り上げる。
町制施行70周年、3月で就任1年となる大塩英男町長は、会見で新年度テーマに「新たな未来へ『挑戦』と『前進』」を掲げ、予算について「バランス良く予算配分できた」と自己評価し、就任1年を前に「子ども医療費助成やタウンミーティング実現など約30%の公約を達成できた」と振り返った。