白老町環境町民会議(粂田正博会長)は17日、同町東部に広がるヨコスト湿原で冬の町民見学会を開いた。地元や苫小牧、室蘭市などから約30人が参加。保護活動を進めるヨコスト湿原友の会(中野嘉陽会長)の会員らの案内で、海岸や湿地の植生などを見て回った。
参加者は湿原で羽を休める約40羽のオオハクチョウの群れやマガモなど冬の野鳥を中心に見学し、環境省の「日本の重要湿地」に選定されている貴重な自然に理解を深めた。
ヨコスト湿原は町日の出町と社台にまたがる低層湿原で面積は33ヘクタール。砂丘、沼地、河川、草原、樹林帯などで形成され、道の自然環境保全指針でも「優れた自然地域」とされている。一方、オオアワダチソウなど外来種の侵入やごみの不法投棄、湿原の乾燥化、希少植物の盗掘といった問題が顕在化しており、同会議や有志らが清掃活動やパトロールを実施している。