2023年11月12日。苫小牧市での思い出深い市民参加演劇がさまざまな困難を乗り越えてようやく終わった。キャストの急な降板で代役を務めたり、演出に新たなものを取り入れダンスシーンをつくったりした。舞台に関わってまだ20年ほどだが、つらい経験も新たな挑戦も、できるのは幸せなことである。
24年に入り、市内では地元で活躍する劇団の公演が続く。2月17、18両日は、市民参加演劇で主演を務めた若山一歩と劇団代表を務める須藤夏菜子の所属する群’73の自主公演。3月16、17両日は、市錦岡の国道36号沿いにアトリエを構える「演劇及び文化創造集団C・A・W(カウ)」の自主公演。どちらもオリジナル作品を上演するので、ぜひ会場でご覧になってほしい。
劇団と呼ばれる市内の集団は、現在この2劇団のみである。私自身のStudioLabo.+αは、そのつどキャストやスタッフを集めて行うプロデュース制。劇団は解散させているので、その枠には入らない。
公演が終わって3カ月たち、稽古はあれだけつらかったはずなのに、既に次の公演のことを考え始めている。一緒に作品を創った仲間や精力的に活動する劇団を横目に触発されているのだろうか。
スケジュールなどクリアしなければならない問題は多々あるが、そろそろ自分の公演もしなければと思う。同時に24年度の市民参加演劇も視野に入れ、のそのそと動きだすのである。
(舞台演出美術家・苫小牧)