白老町教育委員会は14日、町本町の町コミュニティセンターで初心者向けスマホ教室を開いた。「防災編」と題して、能登半島地震などの災害を想定し、無料通信アプリ「LINE」の使い方を16日まで3日間かけてシニア世代の町民延べ22人が学ぶ。
講師はIT機器にも詳しい町地域おこし協力隊員の羽地夕夏さんが務め、ラインの誕生に東日本大震災が関わっていることを述べた上で、基本操作から説明した。複数人と一度に連絡が取れるメリットや相手がメッセージを読んだか分かる「既読」の機能も解説。石川県珠洲市仁江町の地域住民が能登半島地震の避難前につくった「LINE」のグループで連絡を取り合い、慣れない避難生活を励まし合っていると伝えた苫小牧民報の記事も紹介した。
参加者は実際に連絡先を交換したり、グループをつくって安否を報告したりする練習を行った。災害情報を受け取る設定もでき、羽地さんは「情報が混乱しがちな災害時の信頼できる情報源の一つにして」と話していた。
教室を企画した町教委生涯学習課の担当者は「防災の備えには日ごろからのつながりづくりも関係している。教室を通して得た出会いや知見も有事の際に役立つことを伝えたい」と話す。スマホ教室は3月にもテーマを変えて実施するという。