サイアザイド系利尿薬、カルシウム拮抗薬(CCB)、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬の降圧薬3種類をそれぞれ使用した際の心血管疾患による死亡率を約23年間追跡調査したところ、その割合に差がないことが分かったと、米国の研究グループが発表した。
研究グループは、1994~2002年に北米で行われた臨床試験に参加した55歳以上の高血圧患者3万2804人を最長23・9年間追跡したデータを解析。降圧薬3種をそれぞれ投与した患者の心血管疾患死亡率などを比較した。
その結果、調査開始から23年後の心血管疾患で死亡した割合は、利尿薬グループで100人当たり23・7人、CCBグループで同21・6人、ACE阻害薬グループで同23・8人と差がなかった。ただし、利尿薬グループと比べACE阻害薬グループでは、脳卒中による死亡リスクが19%高く、脳卒中による入院リスクも11%高かった。
(メディカルトリビューン=時事)