安平町の追分中学校(渡辺知峰校長)は9日、家庭科調理実習で手打ちうどん体験授業を行った。この春、追分地区で手打ちうどん店のオープンを予定している町地域おこし協力隊の浅野浩司さん(43)を講師に迎え、1、2年生30人がうどん作りに挑戦した。
浅野さんは昨年12月まで、早来地区でカフェを経営。この間にインターナショナル麺ソムリエ協会の「うどんソムリエ」の資格を取得し、現在手打ちうどん店の開業に向けて準備を進めている。
生徒たちは浅野さんのアドバイスを受けながら、小麦粉と塩水を合わせる水回しから、麺にこしを出すための踏み、のし棒で生地を伸ばす作業、包丁を使って麺を細く切るところまで、一連の流れを体験した。生徒たちは慣れない作業に悪戦苦闘しながら、一つ一つ丁寧にこなしていった。完成したうどんはその場でゆでて実食。自ら打ったうどんに舌鼓を打った。
1年の柏木勇輝さん(13)は「麺が太いのも細いのもあったが、味は同じでおいしかった。麺を同じ太さに切るのは難しく時間がかかったが、みんなで仲良くやれてよかった」と満足そうだった。
浅野さんは「慎重な子もいれば、大胆な子もいたが、みんな上手。うどんの作り方を一から学ぶ機会はなかなかないと思うが、少ない材料でできるし、その原料が安平町にあることも知ってもらえたら」と目を細めていた。