登別温泉の老舗ホテル「第一滝本館」は日没後から中庭を開放し、従業員が手作りしたスノーキャンドルをともしている。冬季の中庭開放は初の試みで、雪の中に幻想的な空間をつくり出した。担当者は「キャンドル近くで記念撮影を楽しむなど、登別温泉での冬の思い出に彩りを添えてほしい」と話している。20日まで。
同館によると、予約客数はコロナ禍前の水準に戻り、8割がインバウンド(訪日客)。このうち7割が中国、香港、台湾からの予約で、さっぽろ雪まつりや10日の春節(旧正月)前後に増えるアジア系訪日客に、冬の登別を堪能してもらう狙いがある。
製作には道内出身者のほか、古里で雪を見たことがなく来道1年未満の外国人従業員3人も参加した。南部インド出身のナンジュンダッパ・チャンダランシュさん(24)とミャンマー出身のミャ・ニン・チューさん(28)、ノー・スー・ミャッアウンさん(28)で、先輩従業員から指導を受けながらバケツに雪を詰め、美しい雪のキャンドル筒を完成させた。
休日には雪合戦などをしているというナンジュンダッパさんは「寒いことに驚く毎日だけど新鮮」、自ら手掛けたスノーキャンドルにご満悦のノーさんは「SNSで友達に自慢したい」と笑顔。3人の中で一番先輩のミャさんは「楽しい思い出をつくってほしい」と語る。
中庭の開放時間は午後4時~同9時ごろ。