むかわ町の鵡川高校(柳本高秀校長)は7日、地元の事業者と連携して進めてきた職業訓練「デュアルシステム」の報告会を校内で開いた。昨年9~11月の約3カ月にわたって職業体験(インターンシップ)をした生徒たちが、10グループに分かれて体験談や苦労話、コミュニケーションの重要性などを発表した。
デュアルシステムは、職業観などを養ってもらおうと、通常より長い期間、職業体験をする同校独自の取り組み。グローカルコースを選択する1、2年生36人が、地元の小中学校やNPO法人、事業所など10カ所で職業体験を積んだ。
報告会では、それぞれブースを設けて5分ほど発表し、質疑に応じた。2年の吉道海智さん(17)と佐藤悠晴さん(16)は地元のNPO法人マージュの活動に参加し、校則の改善に向けて学校長と意見交換をしたほか、地域のイベントでアンケート調査を実施。「計画通りにはなかなかいかず、余裕を持って取り組むことや大人を巻き込んでいく必要性を感じた。提案書の作成も難しかった」と振り返り、「大人を巻き込みながら、修正の必要なところを変えていけるようになりたい」と話していた。
このほか、中学校で生徒と交流したグループは生徒の一生懸命な姿に感銘を受けながら、「教員として働く上で、コミュニケーション力や積極性、行動力が大切」と感想を述べた。消防署を訪問したグループは訓練を体験した様子を動画などで紹介し、「緊張感があり、仲間との意思疎通によって人助けできるところにやりがいを感じた」と語った。